仮想通貨、なんとなく知ってるつもりのままで大丈夫?
「ビットコインって結局何?」
「イーサリアムって名前は聞いたことあるけど、どう違うの?」
そんなモヤモヤを、やさしく&じっくり整理していきます。

“仮想”っていうけど、価値はリアルに動いてるよね



そもそもさ、“通貨”って言っていいの?ってずっとモヤってる…
「仮想通貨(クリプト)」という言葉、ニュースやSNSでもよく目にするようになりましたよね。
でも「何となく知ってるつもり」で、案外ちゃんと意味を整理していない言葉のひとつかもしれません。
まず、前提として覚えておきたいのが、日本では「仮想通貨」という呼び方は法的には使われておらず、「暗号資産(暗号資産交換業)」として分類されています。
つまり、「お金っぽいけど、お金じゃない」という立ち位置なんですね。
法律上、“通貨”とは呼べないし、法定通貨(日本円や米ドル)のような国家保証もありません。
じゃあ、どこなら“通貨”として使えるの?
実は、仮想通貨を法定通貨として採用している国はごくわずか。
2021年にエルサルバドルが世界で初めてビットコインを法定通貨として導入しました。
(※最近は中南米で導入検討の話もありますが、実用面ではまだ試行錯誤中です)
日本のような国で仮想通貨が「正式な通貨」として扱われる日は来るのか?といえば、現時点ではかなり遠い話だと思います。
金融インフラや税制度の整備、そして市民の理解度やセキュリティの課題も多すぎるからです。



でも、実際に“お金の代わり”としてビットコインで支払いができるお店もあるよ。だから、通貨“的”な使われ方は始まってるって感じだね
仮想通貨を支える「ブロックチェーン」という土台
この「仮想通貨」の存在を支えているのが、前回紹介したブロックチェーンです。
ざっくり言うと、誰が・いつ・誰に送ったかという記録を、ネットワーク全体で管理して改ざんできないようにしている仕組み。
中央の銀行がいなくても通貨としての“信用”が成り立つのは、まさにこの技術のおかげです。



見えないし触れないけど、“そこにある”って感覚が、なんか不思議なんだよな〜
ビットコイン|“デジタル金”としての始まり



たったひとつの論文から、世界がちょっと変わった。



なぁ…サトシ・ナカモトって、実在するの?飲み会とかで“実は俺やねん”って言ってない?
ビットコインは、2008年に公開された1本の論文から始まりました。
その筆者の名前が「サトシ・ナカモト」。
今でも誰なのかは不明で、正体を名乗る人が現れては消え…の繰り返しです。
この「サトシ・ナカモト」、まさに仮想通貨界のバンクシー。
たとえば自分だったら、絶対に飲み会とかで「誰にも言わんといてな?」って言ってバレる気がする。
そう考えると、この“匿名性を貫いたまま去った”っていう点も、ビットコインの神秘性を深めてるなと感じます。
上限がある通貨って、実はすごく珍しい
ビットコインの大きな特徴のひとつが、発行上限が決まっていること。
その数は、2100万枚。
これは「いくらでも刷れる」日本円や米ドルとは真逆の設計です。
たとえば、日本では景気対策のために紙幣の供給量を増やす(金融緩和)ことができます。
でもビットコインは、プログラム上で「これ以上は作れません」って決め打ちされてる。



金(ゴールド)みたいに“限りがある”っていう性質が、価値の裏付けになってるんだよね。
この「希少性」によって、ビットコインは“デジタルゴールド”とも呼ばれています。
それでも「通貨」として使いこなすには、まだ壁がある
ただし、今のところビットコインは「通貨」というより“保有資産”や“投資対象”として扱われている側面が強いです。
たしかに、数年前に比べれば価格は大きく伸びましたし、
「とりあえず持っておこう」と思う人が増えるのも自然なことかもしれません。
でも、「その価値を本当に理解してるか?」と聞かれると、ちょっと立ち止まりたくなる。



みんな“上がるかどうか”しか見てない気がするけど、
価値って、そういうもんだっけ?
テレビがいつの間にかサブスクに取って代わられたように、銀行や通貨のあり方も、もしかしたら数年後には全然違う形になってるかもしれません。
だからこそ、「いつか上がるからとりあえず買う」じゃなくて、「これは面白い」「この仕組み、未来がある」って納得したうえで持つことが大事だと思います。
イーサリアム|“スマートコントラクト”が生む新世界



“通貨”としての枠を、最初から超えてる感じなんだよね
イーサリアム(Ethereum)は、ビットコインとは目的がまったく異なる仮想通貨です。
ビットコインが「価値の保存」に特化していたのに対して、
イーサリアムは「価値の動かし方そのものを変える仕組み」といえます。
そして何より驚くのが、この構想を立ち上げたヴィタリック・ブテリンは当時19歳の学生だったということ。
天才という言葉で片付けてしまうにはもったいないほど、“次の地平”を当たり前のように見ていた発想力に圧倒されます。



若いってすげぇな…って素直に思うやつ
プログラムで契約が動く「スマートコントラクト」
イーサリアムの最大の特徴は、「スマートコントラクト」と呼ばれる自動契約機能。
ざっくり言うと、「条件が満たされたら、契約内容を自動で実行する」仕組みです。
これによって、金融取引だけでなく、アプリやゲーム、さらにはアートや音楽の売買など、あらゆる取引を“自動化・分散化”できるインフラが可能になりました。



“お金”というより、“世界の仕組み”を変えようとしてる感じかな
最近話題になったNFTやDeFiといった分野も、多くはこのイーサリアムの上に成り立っています。
※NFTの詳細は次の記事でたっぷり扱う予定なので、ここではチラ見せ程度にしておきますね。
ビットコインとの「上限」の違い
ビットコインは2100万枚という発行上限が決まっていましたが、イーサリアムには厳密な上限はありません。
その代わり、取引ごとに支払う手数料(ガス代)やバーン(焼却)と呼ばれる仕組みで、全体の供給量が“ゆるやかにコントロールされている”んです。



無限に増やせるけど、そうはならないようにバランス取ってるってことか〜
これは「保存」ではなく、「使われ続けるプラットフォーム」であることを前提にした設計。
イーサリアムは“増え続けること”をリスクではなく、“成長の証”として捉えているのがポイントです。
ビットコインとイーサリアム。
この2つは、同じ「仮想通貨」という言葉の中にいながら、
まったく異なる方向を向いている存在です。
そして、どちらも未来の在り方に問いを投げてくるような“構想”でもあ離ます。
だからこそ、価格の上下よりも、「何をしようとしているのか」を知ることに価値があると思うんです。
ビットコインvsイーサリアム?“すごさ”じゃなく“違い”を知る



ビットコインとイーサリアムって、どっちがすごいじゃなくて“向いてる方向が違う”んだよね



たとえるなら、大谷翔平と井上尚弥。
比べることにあんまり意味がないっていうか
仮想通貨って「どれが一番すごいの?」って話になりがちだけど、ビットコインとイーサリアムは、そもそも目指してる場所が違うんですよね。
- ビットコイン:価値を“保存する”ためのデジタルゴールド
- イーサリアム:価値や契約を“動かす”ための分散型インフラ
どちらも今の経済を支えるほどの存在感があるけど、役割の違いを知っておかないと、表面的な「上がる・下がる」でしか見えなくなってしまいます。
草コインに夢を見る前に、ちょっと冷静に
仮想通貨が話題になった頃、「これからは○○コインが来る!」みたいな熱がすごかったですよね?
でも、そうやって話題になった草コインたちの中には、今も価格が戻らず、ほとんど動かないままのものも多い…。
つまり、「なんとなく買った」コインって、理由があいまいなぶん、浮上するきっかけも弱いんです。



勝っても負けても、“なんで?”って聞かれて困るのはしんどいよね
“仮想通貨の中では安心感がある”という立ち位置
ビットコインやイーサリアムが「安心」とまで言えるかは人それぞれだけど、少なくとも「何のためにあるか」は説明できる。
その点で、仮想通貨の中では選ぶ根拠が持ちやすい部類なんじゃないかなと思ってます。
ただし、日本では仮想通貨の売買益は雑所得扱いで最大55%の課税になることもあるから、「増えたら儲け」って感覚だけでやるのは、やっぱり危ない。



どんな投資でも、ルールを知ってからの方が安心して向き合えると思うよ
自分の“土俵”でリスクを取るという選択
正直、私自身はこういったリスクを取るなら、たとえばZIMやTRMD、HAFNといった海運系の高配当株を選ぶ方が性に合ってます。
もちろん、景気に左右される業種だし、値動きもある程度荒い。
けど、「なぜ選んだのか」という根拠はまだ持ちやすいし、業績や配当など“実体”を見ながら判断できる安心感がある。
仮想通貨も、本当に価値を感じて納得して選ぶなら、それもアリ。
大事なのは、「自分が理解できる土俵でリスクを取る」っていう視点なんじゃないかなと。



投資って、“信じる理由”が持てるかどうかが、一番大事なんだと思う。
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